【情シス担当者に伝えたい】ERPは導入するべき?中小企業IT化のススメ

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日常生活の中でスマホやIT化が進む中、企業のIT化は遅れていると言われています。

RPA、IoT、AI、EDI・・・数多くの仕組みが開発されていますが企業としての導入は私生活に比べて導入しづらいのが実情です。

そんな中、RPAやIoTなどが普及する前から『ERP』というソリューションが話題になっています。今日はそんなERPについてお伝えしていきます。

基本内容

ERPとは?

まずERPとはEnterprise Resources Planningの略であり、直訳しますと【企業資源計画】となり、『企業経営の基本となる資源要素(ヒト・モノ・カネ)を適切に分配し、有効活用する』という考え方を意味します。

個人向け?企業向け?

ERPという仕組みは基本的に企業向けの物が多いです。

ただ、昨今のクラウド(SaaS)化の躍進により、お手軽な個人向けのERPも存在しています。

※今回のブログは企業向けの内容となっています。

大手企業向け?中小企業向け?

ERPという仕組みは今のところ「大手企業向け」です。

正直、中小企業にはオススメできません。

ERPを販売するベンダーからは

「会計システムから導入していきましょう」

「他の仕組みは後からつけていきましょう」

と営業を受けますが、中小企業はほぼ会計システムの導入で終了します。

その仕組みは後程説明します。

ERPの仕組み

企業は経営に必要な数多くのシステムを保有しています。

  • 会計システム
  • 給与システム
  • 販売管理システム
  • EDI
  • HR
  • 勤務管理システム
  • アナリティクス
  • SFA
  • CRM
  • MA

・・・・などなど

数多くのシステムを使うことで企業経営は成り立っています。

事実、企業はこれらの仕組みを一元管理できていません。

一元管理できていないということは、それぞれの仕組みが「独立して」稼働していることになります。

それを一元管理できるシステムがERPということになります。

ただ、注意点があります。

「企業がすでに保有しているシステムを一元管理させるものではありません。」

「ERPという形にハマったシステムを全て、または少しづつ購入する」

そしてERP導入の一番のキーワード『システムに業務を合わせる』これが必ず必要になります。

ERP販売会社

主なERP提供会社は

  • SAP
  • ORACLE
  • 日本ユニシス
  • 富士通

・・・などなど

大手IT企業であればほぼほぼERPを商品として持っています。

ERPで解決可能な企業問題(メリット)

二重入力の削減

システムがそれぞれ独立した運用をしている場合、ERPの導入は有効と言えます。

例えば、

販売管理システムに売り上げを入力

会計システムに売り上げの仕訳を入力

同じことを手作業で何度も行っている場合です。

ERPの基本は「データの一元管理」ですので、1度入力したデータをすべてのシステムに反映させるようなものになっています。

上記の場合ですと、販売管理システムに売り上げを入力したら、会計システムにもそのデータが流れるといった感じです。

1度の入力ですべてのシステムにデータが反映されるので、独立したシステムを持っている企業には向いている仕組みと言えます。

海外事業のある企業に最適

ERPは海外事業をしている企業に向いています。

海外にある営業所で、現地のシステムを導入し、日本のシステムにデータを流している場合が多いのです。

しかしその方法は非常にコストがかかります。

現地のデータを日本のシステムに向けて変換し、読み込む必要があります。

また、それぞれの国で税法や慣習が異なっているため、日本の法律に準拠した海外製のシステムはあまりありません。

そういった面でERPは海外事業を行う企業にとって非常にメリットのあるものと考えられています。

デメリット

ERPはメリットがある反面デメリットもあります。

特に中小企業に向かない理由が多いです。

非常に高価

ERPは高価です。

私は中小企業の情シス担当ですが、ある外資系ベンダーからERPの提案を受けた際の見積もりに驚愕しました。

ERPはシステムの一元管理ができますが、スモールスタートでまず会計システムから入れることがベターとされています。

その会計システムの導入だけでコストは9桁でした。

イニシャルコスト(導入費用)だけでです。

正直中小企業には手の出ない代物です。会計システムは通常7桁レベルで購入できるので、破格だというのは素人から見てもわかるものです。

システムに業務を合わせる必要がある

これは良い面と悪い面を持ち合わせていまして、煩雑な業務の仕組みを強引にシステムにあ合わせることで、業務効率化を図ることができます。

ただ、中小企業は煩雑な業務に加え、「そのやり方でないといけない」慣習が非常に多いです。

例えば販売管理システムを使用するにあたり、

「このお客様には特別な仕入値を適用している」

「販売数量に応じて販売単価を変更させる」

など、その業界や企業にとって変えられることのできない仕組みというのがあると、ERPの導入は非常に難しくなります。

冒頭の解答になりますが、会計システムだけ導入し、他のシステムが導入できずに終わる原因はここにあります。

まとめ

  • 企業向けが多い
  • 大手企業向けで中小企業ぎには向かない
  • システムに業務を合わせる必要がある
  • 海外事業に強い
  • 高価
  • 会計システム導入で終わる可能性がある

現状、ERPは中小企業には向いていませんが、IT化が進めば中小企業でも手軽に導入できるERPが登場するかもしれません。

もし登場したら、今の企業の在り方がガラッと変わり、更なるIT化や企業運営の効率化が進むでしょう。

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